<WBC:韓国3-2台湾>◇5日◇1次ラウンドB組◇台湾

 野球王国の韓国が1次ラウンドで沈んだ。台湾戦で8回に試合をひっくり返す意地と底力は十分に見せつけた。しかし、エンジンのかかりが少し遅かった。試合前、柳仲逸監督は「たくさん点を取るしかない。ベストを尽くす」と前回準優勝チームのプライドをかけて戦った。勝利は手にしたものの、1点差勝ちでは2次ラウンドの進出切符には程遠かった。

 デーゲームでオランダが勝ったため、大量点が不可欠だった。

 そんな思いが台湾戦で空回りした。1回は二盗を決めた鄭根宇が送球のそれる間に三塁を狙ってタッチアウト。5回にも鄭根宇が李大浩(オリックス)の右中間適時打で一塁から一気に本塁を狙うも相手捕手の好ブロックにはね返された。気迫が空回りし、ようやく本来の実力を発揮しはじめたのは“閉店間際”だった。

 今大会を象徴するような不本意な試合となった。試合後、柳監督は「第1回は4強入りし、前回大会は準優勝して野球大国になった。今回は2次ラウンドにも行けず、謝りたい」と肩を落としていた。